〇島、4号建物の構造図等保存に改正されたってよ。
さて今回の「たてものがたり」は少し難しいお話です。
緊急事態宣言の中GWに入ってしまったため
時間を持て余している方も多いことでしょう。
少し長いですがお付き合いください。
最近お引き渡しした、テクノストラクチャー工法によるドミノ住宅の写真です。
(下記facebookでは工事中の様子がグルグル見えます)
https://www.facebook.com/pg/youplan.fcbk/posts/
建築基準法はちょくちょく改正されます。大きな地震があれば改正。
誰かが不正を行えば改正。大きな火災事故があれば改正。
建築基準法は皆様の命や財産を守る最低限の法律だからです。(基準法第1号をかみ砕いています)
今回の改正では結構思い切ったなという変更がありました。それは…
2020年4月から木造2階建ての普通の住宅(4号建物)にも構造等(基礎伏図、各階伏図、構造計算等)の
保存が義務付けられました!!
なんのことやら??という方もいらっしゃると思いますが、
住宅を建てたか、購入した方は少し思い出してください。
自分の家の引き渡しの時に構造の図面や構造計算書はもらいましたか?
構造の伏図と軸組図(テクノストラクチャー工法によるドミノ住宅)
「確認申請書はもらたっけど構造はついていないよ。」
と言われる方も多いと思います。
それもそのはず、木造2階の100㎡程度の住宅(いわゆる4号建物)で建築士の設計によるものは確認申請時に構造に関する図書を提出する必要がありません!!
提出していないので、ついていないのも当たり前です。
でも、今回の改正では4号建物の場合「確認申請で構造図等を提出しなくてよいけど、構造図等は保存しておけよ」
に変更されました。
提出する必要が無いのに保存の義務があるの???
実は提出する必要は無いですが、昔から検討する必要はありました。必ずあります。
みんなやっています。やっているはずです…。やっているのじゃないかな…。
※壁量計算という簡易な構造計算場合もあります。
増木工業の設計施工のすべての木造住宅は10年以上前から許容応力度計算をし、住宅性能評価で耐震等級3を取得してきました。
ちゃんとやってきたので、法改正でうろたえません。
構造計算書と基礎の配筋図
本当はこの4号建物の緩和(確認申請に構造計算等は提出しなくてよいという緩和)もなくしたほうが良いのでは…。
という話はいつも出てきます。
作成しているのだから提出すればいいのにと思いますが、
審査の時間が長くなる等、いろいろ難しい問題があるようです。←今回の話で一番難しいのはここかも知れません…
次に問題になるのは住宅断熱の法規制化ですね。これも色々難しいようですが…。
実は建築基準法では断熱の性能に関しては決まりがありません。
因みに、増木工業の設計施工の木造住宅は住宅性能評価で断熱等級4を取得し
それ以上の性能を標準にしているのでいつ法規制化されても大丈夫です。
備えあれば患いなしです。
次回はこの辺のお話をしてみたいと思いますが、
それが今回一番難しい話かもしれません…。
Masuki Design【増木工業株式会社一級建築士事務所】 宮崎